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SAI DIARY

顎関節症

2014年9月3日

先日、顎関節症の治療中の患者さんが紹介で来られました。

マウスピース入れて1年になるけれど、良くならないということでした。
近所の歯科医と大学病院で、両方とも歯並びが悪いといって、マウスピースを作って治療をしたとのこと。

60歳過ぎている患者さんで、歯はすべて揃っていて、歯並びは良くはないけれど、50年間その歯並びなのだから、今更、歯並びだけで、関節の痛みを決めてしまうのは、どうでしょう。
切端咬合気味で、側方前方運動共に引っかかるところはないのです。マウスピースは引っかかりを外す意味もあるので、何のために入れるのかちゃんと考えたら、マウスピースが今必要でないことは分かるはず。

最新の研究では、歯並びからの顎関節症は15%というデータ。
患者さんの補綴物の咬合面形態はとても悪いので、それは咀嚼効率に影響を与え、関節に負担が掛かるというのは考えられるけど、説明もなくマウスピースが出来ていたという話を聞いて、少し疑問に感じました。

放置しても2年半で、75%の人が改善、治癒するので、マウスピースの効果があるわけでもないのに、効いているという説明にもなりそうですね。
といっても、長い歴史で、解明されることもあれば、ブームもあるので、常に情報収集をしないといけないですね。