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SAI DIARY

阪大の臨床談話会「矯正治療はいつ始めればいいの?反対咬合症例を中心として」土屋先生の談話を拝聴して、いろいろと勉強になりました。

子供の矯正治療で、自然治癒するものとしないものを見分けるのはなかなか難しいのですが、もし自然治癒しなければ、骨格の成長に支障をきたします。
私としては、早めに健全な噛み合わせにしておけば、将来の歯列不正の可能性が最小限になるのだから、予防的なことも含めてやはり大切かなと思いました。
大人の矯正をすることが多いのと地域性もあると思うのですが、歯が並ぶことと横顔がきれいということが求められるので、出っ歯で並んでも満足できないと思うのですね。
骨格をすべてコントロールするのはもちろん神様にしか出来ないのですが、かといって好き放題であれば、歯の反対咬合が、上顎骨の成長を抑制するのは当然であろうし、下顎の成長を抑制するものがなくなり更に過成長になるかもしれない。5歳くらいから見守り、なにか良くない傾向があれば、注意深く対応することが大切だと思います。
長すぎる矯正も生えたての永久歯には悪影響です。

たいていのお子さんは協力的だけれど、まれにうまくいかないことがあります。土屋先生の言い方がとても印象的でした。「受験勉強といっしょ。どうしても将来なりたい仕事があるとか、本人にきちんとした目標がある子は受験勉強がうまくいくけれど、親に言われて無理やり勉強させられている場合は、コンビニでジュース飲んでさぼってるからうまくいかない。本人が口元を治したいと思う時が治すタイミング」
まさにそうだなと感じました。
小さな女の子でも、鏡で自分の口元を気にしている場合は、どんなことも守ってくれる。一方で、歯がガタガタより今はサッカーしたい男の子は、とても嫌々で、装置を壊してばかりです。

そして、必ずしも全ての治療のゴールが同じというわけではないので、患者さんの希望をなるべく全て聞いて確認しておくことが何よりも肝心ですね。

最初に見せてもらうタイミングは、遅すぎることはあっても、早すぎることはないってのが、私の考えです。