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SAI DIARY

私が学生の頃、神経を抜いた後に入れる根充剤としてほぼ100%使われているガッタパーチャは

アレルギーがほとんどないと学びました。

ずっと、そう思いこんでいましたし、調べることもなかったのですが、ある時、ガッタパーチャ

ポイントは、100%ガッタパーチャではなく、酸化亜鉛がずいぶん多く含まれていることを

知りました。

亜鉛アレルギーに対応するため、他に何が使えるかと探しました。

たしか、レジロンというレジン系のポイントがあったなと問い合わせたところ、予後不良で

販売中止になっていました。

昔、根管治療のセミナーを受けた時に、レジロンとMTAセメントを自費治療で推奨していましたが

数年経って、レジロンが予後不良だなんて。

人体実験はしちゃいけないですよね。もう一つのMTAの方は、良い成績が続き、ここ最近のトレンドと

なっています。

MTAセメントは、ポルトランドセメント歯科版といった感じです。

充填するのにコツが要るので、使いにくいですが、水分を含むと硬化膨張しますので、

口腔内という浸潤状態で硬化して膨張することは、非常に理に適ってます。

pHの値も殺菌に効果があります。

レジンはプラスチックなので、湿潤状態では接着に不利です。

MTAセメントは鉄イオンを含みますので、鉄に対してアレルギーが無いかを事前に

確認する必要がありますが、根管治療そのものに対して、非常に予後が良いですし

代替治療としてよいと思います。

歯科金属アレルギーに対して、金属ばかりに目が行きますが、溶けたイオンにアレルギー反応が

起こるわけで、ガッタパーチャや、補強に使われる芯にも注意が必要です。

メタルポストの代わりに今は、ファイバーポストで対応可能です。