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SAI DIARY

最近、乳歯や永久歯が先天的に欠損しているケースが非常に増えているように思います。

家族で見ていると、両親のどちらかに欠損や過剰歯があると、子供に遺伝しているケースが多く、比較的遺伝しやすいのかなと思っています。

 

乳歯の時から上顎の前歯が1本生えてこなくて、先天性の欠損と思っておられて矯正相談に来られた女児が、乳歯の埋伏と過剰歯まであった症例

のお話です。

 

初診のお写真

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永久歯が2本生えてきて、捻転しているのと、写真右の2本目が無くて、乳犬歯が前に寄っています。

最初から2本目の乳歯が無くて欠損と言われたそうです。

そこで、CTを撮影させて頂きました。

 

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欠損部周辺にたくさんの歯が写っています。

まずは、永久歯を探すと、2本目も3本目もあります。

生物学的には、乳歯から永久歯が発生すると言われているので、2番の永久歯が存在する為、乳歯の2番目Bもあるはずです。

 

欠損部に2つの歯牙らしき物が見えます。

そのうちの一つは、埋伏したB、もう一つは過剰歯と推測されます。

とても変な場所に2番があるので、外側へ誘導しなくてはいけませんが埋伏歯と過剰歯が行く手を塞いでいます。

 

口腔外科に相談して抜歯してもらいました。

しっかりしていた女の子だったので外来で抜かれたのですが、帰って泣いていたとのこと。良く頑張りました。

その後、緩く矯正して今の写真です。

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レントゲンに抵抗を感じられる保護者の方が稀におられますが、一度は撮っておいた方が良いと思います。

おかしいなと思ったら、CTがあると色々なことが分かってとても便利です。