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SAI DIARY
第二大臼歯が萌出障害の症例について
2020年3月26日小さい頃から、ずっとみてきた女児で顔が小さく、骨格が小さなケースについて。
上顎と下顎のバランスが悪く、上下拡大するか、上の歯だけ抜歯するかを小学校低学年で判断をすることになりました。
拡大しても入らなさそうだったので、上顎の4番を抜歯。
勝手に隙間が埋まり、比較的きれいに並びました。
下顎はぎりぎり、並びそうだったのですが、まさかの事件が起こります。
小学校高学年に最後に生えてくる第二大臼歯が生えてくるスペースが不足し、まるで親知らずのようなことになりました。
最初のレントゲンでは
すでに引っかかっていますが、手前に残っている最後の乳歯が抜けたら第一大臼歯が前に倒れて生えてくるだろうと思っていました。
ところが、抜けても改善されず、生えてきません。
親知らずが邪魔なので、埋まっていますが、抜歯を依頼しました。
親知らず抜歯後のレントゲンでは、かなり前方傾斜で生えているのがわかります。
上顎同様、4番の小臼歯を抜こうかと思いましたが、折角、前歯はきれいに並んでいるので、それは、嫌だなと考え、第二大臼歯をアップライト(起こす)ことにしました。
最初、左右6番にバンドを入れて、リンガルアーチで固定し、最後は、バネで起こします。
ほっぺの肉にめり込むし、とても大変でした。
ようやく、萌出スペースが確保でき、無事、生えて来ました。
大きくなってからだと、困難を極めると思うので、中学生で治せて良かったと思います。